行動こそ真実。
「行動こそ真実」この言葉を理解しているつもりでいた。私は最近、つべこべ言わずに、ただひたすら行動している人の姿を目の当たりにした。SNSを日常的に言葉を見ては「そうだよなぁ」と納得し、自分はどうだ?と置き換える日々を過ごしていた。
でも今日、わかっていたつもりになっていた「行動こそ真実」の意味を、本当の条件とともに理解できた気がする。やっていることが真実であるのは当然だ。 けれど、私の目の前でそれを叶えていた人は、本当に口数が少ない。なのに、そこには面白いくらい人が集まっていた。
その人は路上で、ただひたすらに絵を描いていた。語らず、姿で語っていた。 全国を駆け回りながら、ひたすらに。私はその人のインタビュー映像の制作のために撮影に入らせていただくことになり、現地に到着し、ものの数分で気づけば人がたくさん集まり、お客様やファンが撮影している私にまで飲み物を買ってきてくれたり、声をかけてくれたり。思いやりに満ちた世界が広がっていた。久々に感動した。
なぜ人は、その姿に惹かれるのだろう。 言葉を並べなくても、やっていることそのものに真実が宿っているからだと思う。 口数少なく、ただ黙々と絵を描き続ける姿には「本気」がにじみ出ていた。 そしてその「本気」は言葉よりも強く伝わり、人を動かす力を持っていた。
きっと人は、行動に込められた一貫性や覚悟を感じ取る。 そこには取り繕いがなく、理屈を超えて「この人は本当にやっている」という信頼が生まれる。 だからこそ、気づけば人が集まり、温かい空気が循環していたのだろう。その姿を目の前にして、私は思った。 私は自分が人より言葉や会話が多いことを自覚している。だからこそ、言葉だけにとどまらず、自分の表現を行動で示していきたい。 撮影や文章を書くこと、映像を残すこと。すべてを「ただやっている」という積み重ねに変えていきたい。
行動が人に伝わる瞬間は、決して大げさな場面じゃない。 誰かに見せようと思ってやったことよりも、当たり前のように続けている姿にこそ、人は心を動かされるのだと思う。 ほぼ無言で絵を描き続ける姿に人が集まっていったように、日々を積み重ねるだけで、気づけばその姿勢が誰かの勇気や希望になる。その瞬間を、この目で見た。 だから私は信じている。
言葉を超えた行動が、静かに、でも確かに人の心に届くということを。「行動こそ真実」。その意味を支える本当の条件は、語らずともにじみ出る一貫性と、続ける覚悟なのだと思う。