過去の罪

KAKU-DO°書便を発送して、初めてのお返事のお手紙が届きました。本当に……嬉しかったです(涙)。封を開ける瞬間は、ドキドキが止まりませんでした。

読み進めると、そこにはきっと誰にも打ち明けられなかったであろう想いが綴られていました。自分と向き合う時間から生まれた言葉に、私の心臓は少し早く鼓動を打ち、そして私自身の経験とも重なって心がざわつきました。

自分の本音と向き合うって、こんなにも心をギュッと掴まれるのだと感じました。尊さと儚さが同居して、過去の自分の姿と重なり、まだ会ったことのない相手に引き込まれていくそんな感覚でした。

過去の自分と「罪」

私はかつて、自分を偽ったり、「自分が我慢すればいい」と抑え込んだりしながら、がむしゃらに前に進んでいた時期がありました。今思えば、それは一体何のためだったのか……一ミリも理解できないほどです。今朝読んだ本に「自分の気持ちに嘘をつくのは罪である」と書かれていました。

ハッとしました。過去の私は、その「罪」を繰り返していた常習犯だったのです。その結果、心が耐えられず体に現れて、大腸がんになったのだとすら思っています。心に重たいものを抱えたまま生きる、それこそが罪だったのだと。

書便で出会う「素直な想い」

今回のお返事に綴られていた素直な想いに触れて、私は「ここにそれを書けたあなたは大丈夫だよ」と思いました。向き合った証拠がここに残っている。その姿を見守りたいと心から感じました。

自分が作ったサービスに、気づいてくれる人がいて、そこに自分の心を正直に綴る人がいる。その事実が、私にとっては何よりも尊く、「生きている意味はこれだ」と幸せを感じています。がん治療は苦しかったけれど、今こうして乗り越えてよかったと思います。そして今度は、少しでも痛みや重たさを抱える人が早く楽になれることを願っています。

目の前の一人に心を尽くす

書便のお返事をいただいたことで、私は大事な感覚を再認識しました。自分が何かを行うときに「大勢を集めなければ」という思考に陥りがちですが、そうではなく、目の前に来てくれたその一人のために、心を尽くしてできることをする。それこそが、私が大事にしたいことなのだと強く感じました。そして、そのためには自分に嘘をつかないこと。これが何よりも大切なのだと、改めて心に刻みました。

私の人生、ここにあり

初めて受け取った書便には、返信用の封筒が同封されていました。このサービスを組み立てるときに「往復書簡」という形なので、私は正直、気持ちに応えられないかもしれないという不安を持っていましたが……とても素敵なアイディアだと感じました。返信を望まれる方は、返信用封筒を同封していただければ、私はさらにお返事を書かせていただこうと思います。一方で「返信は不要」という方は、次回の書便を楽しみにお待ちいただければ嬉しいです。

やりとりを重ねることで、少しずつベストな形が見えてくるその学びも今回の大きな気づきでした。書便を受け取って、お返事を送ってくれるあなたのおかげで、私は生きています。本当にありがとうございます。

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